フランスで展示イベントを行う本当の理由

1.フランスは日本文化ウェルカム

知人から「なぜフランスなの?海外進出ならベトナムやインドでしょう。」と言われました。
言われた通り、確かにインドやベトナムは若い人が多くITも進んでおり、産業技術や経済が成長している国だと思います。
海外進出も「そこで何をやるか」に依ると思いますが、我々が目指している「日本のアート」を「商品化して」展開するとなると需要のある国はどこでしょうか。
趣味や嗜好にお金を使えるのは「国民の収入が安定していること」が条件ですし、アート分野に理解や関心を持つ国であり、その国が持つ影響力も重要だと思います。
その全てに当てはまる国が、フランスだという事になります。
フランスの1か月あたりの平均月収は約2,500ユーロ(約411,000円)、フランスは芸術に理解があり日本の文化や芸術に関心を持つ友好的な国です。
日本のマンガやゲームなどサブカルチャーは若い人たちの憧れですし、書や着物など和の文化や芸術に関心を持つ方が多い事でも知られています。

最近では韓国初のアニメやWebtoonなど各国から様々なMANGAが出てきていますが、やはり日本の人気は凄いです。
パリのマレ地区には「パリのオタク通り」と呼ばれる日本のサブカルショップが並ぶ通りがあり大人から子供まで多くの人達で賑わい、観光地に行くと妙な日本語が書かれた「日本風まんがTシャツ」なども売られていて驚いてしまいます。

estyの日本語Tシャツ。パリで実際に着て歩いてる人を見かけます。

2.日本文化が利用されている?

我々の会社では長年服飾雑貨のOEM企画制作を行っており、コミケで配布する「同人グッズ」や数多くのアニメやゲーム会社様のグッズ制作にも関わらせて頂きました。
サブカルチャーの威力、同人と呼ばれる文化を目の当たりにしてきましたが、最初は手作りでグッズを作っていた同人サークルの人達が本格的にグッズを作り始め、その文化が海外に流出しているのは言うまでもありません。
“ABOUT”にも書きましたが、グッズはアートを伝える手段として有効なメディアになると私は考えています。
海外の言語やコミュニケーションが不得手な我々日本人の、最強の伝達手段になり得るのではないか、例えば海外でメジャーなアド・ショッピングバッグなどに日本のデザインと広告を入れ、ユーザーが持ち歩くだけで宣伝効果を期待できるのではないかと想像します。

そして、日本のコミックマーケットの影響で最近は海外でも日本のサブカルチャーイベントがありますが、フランスで有名なのはジャパンエキスポです。


実際の印象では日本企業の出展は少なく、海外の出展者が殆どです。出展料も入場料も高額で、主催がボロ儲けしているのが分かります。
日本風キャラクターグッズの店舗に人だかりが出来ているのを見ると、日本でグッズ制作を手掛けてきた我々としては「日本の実力は、こんなもんじゃない。」と叫びたくなります。
「これが日本人の絵だと思ってほしくない。日本のキャラクターグッズは、私達に任せろ!」と・・・。

3.日本は独特で特別な国

「日本は世界一クリエイティブな国」と評価される通り、日本人は感性が豊かで繊細な描写が得意だなぁと感心します。
アニメの細かく美しい描写を見ると、アニメーターの努力や工夫が目に浮かび本気で泣けてきます。二重にも三重にも重ねられたクリエイティブな発想や日本語の繊細な表現など、日本人の自分を誇らしく思うほどです。
約15年前、東方プロジェクトのキャラクターや初音ミクの二次創作がブームになった頃、日本のクリエイティブパワーは一気に世界中に拡がったように思います。
キャラ弁、ご当地キャラ、マンホールアート、田んぼアート・・・
海外の人から見ると信じられないような部分にも真剣に拘り気を配り、日本人は本当に凄いな、面白いなあと思ってしまいます。

ですが、繊細過ぎるがゆえに他国の数倍重ねて辿り着いた日本人の拘りは、時に海外の人達から見ると理解できないですし
海外を視野に入れていない日本人同士が”パクった””パクられた”と足を引っ張り合い才能を潰し合っているうちに、他国は日本をパクっているという悲しい現実があります・・・。

このように、既にフランスでは日本とは異なる日本風のサブカル市場が成長し続けています。
力のない私達が声をあげて革命を起こす事は不可能ですが、本物の日本アートをグッズで届けていく努力は出来ます。

4.ベースの「モノ」は日本製でなくても良い

最後に流通についてですが、フランスはヨーロッパの貿易の玄関口です。フランスで流行するという事は、ヨーロッパで流行するという事にもなり得ます。
そのフランスのエージェントのカギを握っているのは、中国です。フランスの某有名ブランドのスカーフやバッグ、香水まで中国で作られています。
ヨーロッパで「日本製」をヒットさせるのは難しいと言われる理由でもありますが、私達が生活で使っている服飾雑貨も殆どが中国製である事を考えると納得できます。
実際に私達の提携工場も中国に3社、香港と台湾に1社ずつありますが、昔は品質管理に苦労した中国工場の品質がこの数年で飛躍的に良くなってきています。
made in Japanが称賛されていたのは遠い過去。パリで日本のキャラクターTシャツを着ている人は「商品自体も日本製でなければいけない」とは思っていません。

ですが、彼らが求めているものは最低限イラストやデザインが日本製である事が必要なはずです。
私達はパリでTシャツやバッグを売りたいのではなく、日本のキャラクターグッズ、アートグッズを通してもっと日本のアートを知って貰いたい。求められている物を求められている形で提供したいと思っています。


\どうか私達に力を貸してください。/

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